しょうが黒糖について2


西表島黒糖へのこだわり
弊社の黒糖加工品に使用している黒糖は「西表島黒糖」です。八重山圏域には沖縄黒糖として沖縄県黒砂糖協会に認定された7つの黒糖の中の4つ の黒糖が存在します。「小浜島黒糖」、「西表島黒糖」、「波照間島黒糖」、「与那国島」の各島々で作られている黒糖です。同じ黒糖でも島が違うと味も風味も特徴も微妙に違ってきます。また、黒糖は全て同じ黒い色をしていると思われている方がほとんどだと思うのですが黒糖の色も生産される島によって微妙に違ってくるのです。それは、島の土壌や水など生産される島々の自然環境によって左右されると思われます。黒糖作りにもその島の風土が大きく影響するのです。
弊社が西表島黒糖の使用にこだわっている理由の1番はやはり黒糖としての風味が強いところです。西表島の黒糖はほんのりと苦みがあるのが最も特徴的でその苦味が西表島黒糖の個性となっているように思われます。風味が強く個性が強いので加工品の原料として適しています。
西表島黒糖を製造している西表糖業㈱は西表島の東部にあり、黒糖の製造に山から湧き出る天然水を使用しており、大自然の中で育った西表島のサトウキビを搾り、そして煮詰めただけのまさに大自然の味の上質の黒糖を製造しています。
西表島黒糖は様々な食品加工食品の“縁の下的な”役割を果たしていることをご存じでしょうか?有名なところでは「虎屋の羊羹」、「ロイズの黒糖チョコ」、石垣島に目を向けてみると弊社が提供している先として「辺銀食堂の石垣島ラー油」などその他にも石垣島の調味料屋やハム&ソーセージ、梅酒に至るまで様々な食品の原料として使用されており、その食品に風味豊かな黒糖の味を提供し、コクを引き出しています。
そのようにあらゆる食品メーカーから支持を受けている西表島黒糖は、黒糖菓子加工においても最適で様々な石垣島の素材と組み合わせることで、「地元 (八重山諸島)特産品としてのイメージ形成」が果たせます。また組み合わせた素材を区別せず、黒糖としてのうま味もしっかりと自己主張できるとても上質の黒糖です。
機械加工と手造り加工の違い
弊社では黒糖加工品の製造工程としまして以下の手順にて製造~出荷を行っております。

●原料受け入れ→原料計量→炊き上げ(200℃/15分)→攪拌→整形→冷却→(品温28℃以下、室温30℃以下)→充填・軽量→口封・賞味期限印字→検品(破損・賞味期限確認)→箱詰・重量検査→出荷
炊き上げにはガス窯を使用しておりますので厳密に言いますと手造りにはならないかもしれませんが、炊き上げから→整形までを手作業にて行っております。なぜ手作業での製造になるのか率直に言いますと弊社の黒糖を製造を行う機械が無いからです。と言いますのも「黒糖の製造」は同じ原料を使い、同じ分量で同じ時間炊き上げたとしてもその日の気温だったり湿度だったりで微妙に違ってくるものです。その違いは機械では判断できません。炊き上げの時間を15分と設定していますが、あくまで目安でその時間付近に出来上がるという事です。ですから釜に火を入れてからは釜をゆっくりと攪拌しながら釜の表面(黒糖が煮立ってくる状態)を見ながら、一番適したところで釜の火を消さなければなりません。そのあとに次の釜に煮詰めたしょうが黒糖を移し替えその窯で残りの水分を飛ばしながらさらに空気を入れ込みふっくらと仕上がるように攪拌します。その時も回し過ぎず、回なさ過ぎずちょうど良い加減の所で攪拌を終了しなければなりません。長く攪拌してしまいますと黒糖が固くなりますし、短すぎますと残った水分が上手く抜けずベタベタした食感の悪い「黒糖」ができあがってしまいます。釜の火を消して2番釜で攪拌終了にかかる時間、わずか2分弱、そのあとにアツアツのしょうが黒糖を食べやすい大きさに整形していくのですが、そこも大急ぎで行わなければ「黒糖」が固くなり整形ができなくなります。2番釜に移してから整形終了まで4分弱です。
美味しい「黒糖」ができるときは2番釜で攪拌しているときに“ふわっぁ”と膨らんでまるで花が咲くような、パイ生地が膨らむ様な状態になります。
この“花が咲いた”状態ができれば美味しい「黒糖」が出来上がった証です。弊社では以上のような製造工程で「黒糖」を製造していますので機械の出番はありません。強いて言うなら充填からあとは機械と人の半自動で行っております。
“弊社の「黒糖」は手作業と長年の経験をもって造られた味であること“それは弊社ならではの個性であると考えています。
私たちが自信をもってお届けいたします。

下地黒糖加工所スタッフ一同